事故物件の売却方法|高く売るコツや相場、告知義務をわかりやすく解説

事故物件

事故物件を売却しようと考えても、「買い手が見つからないのでは」「価格が大きく下がるのでは」と不安に感じる方は多いでしょう。

実際に心理的瑕疵のある物件は敬遠されやすいですが、方法次第で売却は可能です。

本記事では、事故物件の定義や該当ケース、売却方法や相場、告知義務についてわかりやすく解説します。

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この記事の監修者:
吉岡良太
株式会社Break 代表取締役

不動産賃貸で法人化し2024年初から民泊経営を本格スタート。最初の2戸とも初月売100万超。
2025年3月時点で自社所有の民泊を6室、管理物件を6室運営しています。
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目次

事故物件とは?

事故物件とはどのような物件を指すのでしょうか。以下の2点について解説します。

  • 事故物件の定義
  • 事故物件に該当するケース

事故物件の定義や該当するケースについて解説します。

事故物件の定義

事故物件とは、住まいで事件や事故により人が亡くなった住宅を指す言葉です。法律上の明確な定義はありませんが、一般的には自然死や日常の不慮の事故(転倒や食べ物の誤嚥など)は含まれません。

一方で、遺体の発見が遅れて特殊清掃が必要になった場合や、反社会的団体の拠点が周辺にある場合などは、借り手や買い手に心理的な抵抗を与える「心理的瑕疵(しんりてきかし)」として扱われることがあります。

心理的瑕疵とは、住居や周辺環境に精神的な不快感や抵抗を感じさせる欠点のことです。

不動産取引における心理的瑕疵の取扱いについては、国土交通省のガイドラインをご確認ください。

参考:国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」

事故物件に該当するケース・しないケース

事故物件とされるかどうかは、亡くなり方や状況によって異なります。具体的にどのようなケースが事故物件に該当するのか、しないのかを見ていきましょう。

<事故物件に該当するケース>

ケース内容例告知義務
自殺物件内で自殺があったあり
他殺殺人事件などが発生あり
事故死不慮の事故による死で、特殊清掃が必要になった場合あり
孤独死一定期間経過後に遺体を発見、特殊清掃が必要になった場合あり

自殺や殺人事件などは心理的瑕疵があるとされ、売主や貸主には買主や借主に知らせる「告知義務」が生じます。

不慮の事故や孤独死については、遺体の放置期間が長く特殊清掃が発生した場合に限り、告知が必要とされます。

<事故物件に該当しないケース>

一方で、自然死や日常生活での不慮の事故などは、必ずしも事故物件に該当しないケースもあります。またその場合は告知義務も生じません。

ケース内容例告知義務
自然死老衰や病死で、死亡後すぐに対応された場合なし

事故物件を売却する方法①:買取業者に売却する

売却
売却

事故物件を売却する方法の一つに買取業者への売却があります。

  • 事故物件の買取が向いているケース
  • 事故物件を買い取り業者に売却するメリット
  • 事故物件を買取業者に売却する手順

買取が向いているケースやメリット、売却手順について解説します。

事故物件の買取が向いているケース

事故物件は「早く確実に手放したい」ときに、買取が特に有効です。なぜなら、仲介では買い手が見つかりにくく、売却までに時間がかかることが多いからです。

たとえば、以下のような状況の場合は、買取が向いています。

  • 長期間売れずに困っている場合
  • 不動産会社に依頼しても成約に至らなかった場合
  • 価格よりスピードを優先したい場合
  • 修繕せず現況のまま売りたい場合

このように「売れにくい」「急ぎたい」といったケースでは、買取が解決策となるでしょう。

事故物件を買取業者に売却するメリット

買取業者に売却するメリットは以下の4点です。

  • 短期間で現金化できる
  • 手を加えずそのまま売れる
  • 売却後の責任を問われにくい
  • 契約が白紙になる心配がない

上記の点について解説します。

短期間で現金化できる

買取業者に事故物件を売却すると、業者自身が購入者となるため、お客さんを探す必要がありません。査定金額や取引条件に合意すれば、すぐに契約が完了します。

通常の不動産でも難しい物件でも、約1週間から1か月ほどで資金化できるため、急いで手放したい方にとって大きな利点となります。

手を加えずそのまま売れる

買取業者に事故物件を売却する場合、物件の現状を改善する作業は業者側が自ら費用を負担して行います。

そのため、所有者は修繕や清掃などにお金や労力をかけることなく、現在のままの状態で引き渡せます。

この点は特に、改装する余裕がない方や、すぐに処分したい方にとって大きな魅力となります。

売却後の責任を問われにくい

買取業者への事故物件売却では、引き渡し後に「隠れた欠陥があった」と売主が責任を問われにくい点もメリットです。

通常、一般の方に売る場合は、契約時に伝えていなかった不具合が見つかると売主側に責任が生じます(契約不適合責任)。

しかし、専門業者は専門知識を持ち、物件の状態を理解した上で購入するため、そうしたトラブルが起こりにくいのです。

ただし、売主が知っていた不具合を隠した場合は、告知義務違反となるため免責されません。

契約条件を確認しつつ取引すれば、売却後の心配事を減らせます。

契約が白紙になるリスクが少ない

買取業者は資金力があり、個人の購入者に比べて契約が途中で破談になるリスクが低いのも特徴です。

仲介を通した売却では買主のローン審査が通らず契約が取り消されることがありますが、買取の場合はその心配がほとんどありません。

加えて、契約不適合責任を免除してくれるケースも多いため、安心して取引を進められます。

ただし業者によって条件が異なるため、契約前に内容をよく確認しておくことが大切です。

事故物件を買取業者に売却する手順

売却手順は、基本的に通常の買取と変わりません。

  • 買取業者に査定を依頼
  • 査定額を提示してもらう
  • 査定額に問題がなければ、売買契約を結ぶ
  • 売買契約で定められた日程に決済・引き渡しをおこなう

この一連の手続きで、特別な状況の物件でも円滑に取引を完了できます。

事故物件を売却する方法②:仲介業者に相談する

仲介業者に売却するケースを取り上げます。

  • 仲介での相談が向いているケース
  • 事故物件を仲介で高く売却するコツ
  • 事故物件を仲介業者に売却する手順

詳しく解説します。

仲介での相談が向いているケース

事故物件は「条件が良く、できるだけ高く売りたい」ときに、仲介での売却が適しています。

仲介であれば相場に近い価格で買い手を探せる可能性が高く、時間をかけてでも高値で売却できるチャンスがあるためです。

たとえば、以下のような状況では、買取よりも仲介の方がより良い条件で売却できる可能性があります。

  • 駅近や人気エリアにあるなど立地条件が良い場合
  • 築年数が浅く、設備の状態が良好な場合
  • 急いで現金化する必要がない場合
  • 少し時間をかけても高値で売りたい場合

「立地や条件が良い」「価格を優先したい」というケースでは、仲介を選ぶのが適しているでしょう。

事故物件を仲介で高く売却するコツ

事故物件を仲介で高く売却するにはいくつかのコツがあります。

  • リフォームやクリーニングで印象を改善する
  • 専門業者による特殊清掃を実施する
  • 事故発生直後の売却を避け、時期を見極める
  • 建物を解体して更地として売り出す

これらの工夫により、仲介で高く売却できる可能性が高まります。

リフォームやクリーニングで印象を改善する

所有者自らが室内の修繕や徹底的に清掃すること、物件全体の雰囲気を明るく清潔に変えられます。

壁紙の張り替え床の補修など、比較的費用対効果の高いリフォームを施すことで、見学者に好印象を与え、心理的な抵抗感を和らげられます。

こうした取り組みが、最終的な売却価格の向上につながるでしょう。

専門業者による特殊清掃を実施する

事故物件の価値を高めるには、専門業者による特殊清掃の実施も有効です。

特殊清掃は通常の掃除とは全く異なり、市販されていない特別な薬品や設備を活用して行われます。

具体的には、身体から出た液体の跡や染みついた臭い、虫の除去、さらには徹底的な除菌や消臭まで対応します。

専門的な処理によって物件の状態が改善され、見学者の心理的抵抗を減らすことができます。

事故発生直後の売却は避け、時期を見極める

事故発生直後の売却は避け、適切な時期を待つことが賢明です。

事件から一定の期間が経過すると、不幸な出来事の印象が次第に薄れていき、物件に対する抵抗感も和らぐ傾向があります。

このタイミングを見計らって市場に出すことで、購入希望者が増え、より良い条件での取引が実現しやすくなります。

建物を解体して更地として売り出す

古くなった事故物件の場合、建物を取り壊して更地の状態で販売するのも効果的な方法です。不幸な過去を持つ建物そのものがなくなるため、心理的な障壁を大きく減らせます。

購入者にとっては解体費用の負担がなく、土地を自分の希望通りに活用できる利点があります。解体により不動産価値を高められる可能性もあります。

事故物件を仲介業者に売却する手順

事故物件を仲介業者に売却する手順は、以下の通りです。

  • 仲介業者に査定を依頼
  • 査定に納得できたら仲介業者と媒介契約を結ぶ
  • 売却活動を開始
  • 買主と売買契約
  • 売買契約で定められた日程に決済・引き渡しをおこなう

これらの流れは一般的な不動産売却と基本的に同じです。仲介業者の適切なサポートがあれば、スムーズな取引が実現できるでしょう。

事故物件の売却価格は通常の1~5割減が相場

事故物件の売却価格は、一般的に通常の価格を大きく下回ります。

ケース相場(減額幅)
特殊清掃(孤独死、事故死、自然死)1~2割減
自殺2~3割減
他殺3~5割減

殺人事件が起きた住宅は精神的な不快感が強く、価格が最も下がる傾向があります。

特にメディアで報道された物件は、マイナスイメージが長く残るため、買い手を見つけることが難しくなるでしょう。

事故物件の売却時に必要な告知義務について

チェック

事故物件を売却する際に最も注意すべきポイントの一つが「告知義務」です。

買主に伝えるべき事実を隠して契約してしまうと、後から契約解除や損害賠償の対象になる可能性があります。

法的にどの範囲まで伝える必要があるのかを正しく理解しておくことが、トラブルを回避し安心して売却を進める第一歩です。

告知義務とは

告知義務とは、不動産を売却・賃貸する際に、購入や入居の判断に大きく影響する「重要な事実」を事前に伝える義務のことです。

事故物件では、自殺・他殺・火災による死亡など、心理的瑕疵に当たる出来事が対象になります。

国土交通省のガイドラインでは、自然死や日常生活での事故は原則告知不要とされていますが、特殊清掃を伴うケースや近隣への影響が大きい場合は例外的に告知が必要です。

また、売主や貸主だけでなく仲介業者も対象となり、違反すれば契約解除や損害賠償につながる恐れがあります。

告知義務が必要なケース・不要なケース

不動産取引では、過去の死亡事案がある場合に告知義務が発生することがあります。以下に、告知が必要となるケースと不要なケースの事例を挙げます。

<告知義務が必要なケース>

  • 物件内での自殺・他殺・不慮の事故死
  • 火災や事件などによる死亡
  • 死亡の状況により特殊清掃や大規模補修を伴った場合
  • 買主・借主から死亡の有無を質問された場合
  • 社会的影響が大きく、心理的抵抗を与える事案

<告知義務が不要なケース>

  • 自然死や老衰など通常の死亡で特殊清掃が不要な場合
  • 日常生活中の不慮の事故(入浴中の溺死など)
  • 共用部や隣室など、通常使用しない場所での死亡(ただし状況により告知が望ましい場合あり)

告知義務は死亡の状況や社会的影響によって判断されるため、国土交通省のガイドラインや専門家の助言を参考にすると良いでしょう。

告知義務の時効

賃貸契約では、事故や事件からおおむね3年が経過すると原則として告知義務は不要となります。

しかし、社会的影響が大きい事案や入居希望者からの質問があった場合には、3年を過ぎても説明が必要です。

一方で売買契約には時効がなく、経過年数にかかわらず告知義務が継続する点に注意が必要です。

告知義務に違反した場合

告知義務を怠ると契約不適合責任を問われ、契約解除や損害賠償請求を受ける可能性があります。損害賠償には物件価格の減額だけでなく、慰謝料や引っ越し費用が含まれるケースもあります。

実際に、自殺の事実を告げず賃貸契約を結んだ結果、100万円超の賠償を命じられた判例もあり、違反のリスクは極めて大きいといえるでしょう。

事故物件の売却でよくある質問

質問

事故物件を売却する際には、告知の方法や隠した場合のリスク、周囲の事故が価格に与える影響など、さまざまな疑問が生まれます。

ここでは特に相談の多い質問を取り上げ、それぞれの回答を解説していきます。

事故物件はどのように告知すればよい?

事故物件を売却する際は、売買契約前の重要事項説明で、物件が事故物件であることと、その内容を正確に伝える必要があります。

告知内容には、自殺・他殺・事故死などの事象、発生時期や場所、概要を簡潔に記載します。

不動産会社に依頼する場合は、事前に詳細を伝えて書面や口頭で説明してもらうことが大切です。曖昧な説明や事実の隠蔽は、契約解除や損害賠償につながるため注意が必要です。

事故物件であること隠してもバレる?

事故物件である事実を隠しても、不動産取引の過程や近隣住民からの情報提供で発覚する可能性が高いです。インターネット上の事故物件情報サイトや過去のニュース記事など、第三者が確認できる情報源は多数存在するためです。

万一発覚すれば契約解除や損害賠償請求といった法的リスクに直結し、売主の信用も失われます。

安心して取引を進めるためには、初めから正直に告知し、買主の納得を得た上で契約することが最善策です。

マンション内の他の部屋で事故があった場合も価格は下がる?

同じマンション内で事故が発生しても、自室での出来事でなければ価格への影響は限定的な場合が多いです。

しかし、事故が共用部や近接する部屋で起きた場合、買主が心理的抵抗を抱き価格下落につながる可能性もあります。

特に報道やインターネットで広く知られているケースでは影響が大きくなりやすいため、売却時には事実関係を正確に伝え、購入者に安心感を与える説明を行うことが重要です。

まとめ

売却

事故物件は通常の物件より価格が下がりやすいものの、売却方法や対策を工夫すればスムーズな取引は可能です。買取で早期売却を図るのか、仲介で高値を狙うのかを判断し、告知義務を正しく果たすことが成功のポイントです。

トラブルを防ぎつつ納得のいく売却を実現するためにも、専門業者へ相談しながら最適な方法を選びましょう。

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この記事を書いた人

東海3県を中心に民泊運営・管理、不動産売買を行っています。儲かる大家が増えるために徹底サポートさせていただきます。

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