フランチャイズ方式のホテルを始めるには?費用やメリット・デメリット、開業の流れを解説

ホテル経営はハードルが高く見えますが、ブランドの看板や集客システム、運営ノウハウを活用できるフランチャイズ方式であれば、未経験からでもリスクを抑えて参入できます。
本記事では、ホテルフランチャイズ経営の仕組みから開業ステップ、ホテル事例を紹介します。フランチャイズでのホテル経営を検討している方は、参考にしてください。

この記事の監修者:
吉岡良太
株式会社Break 代表取締役
不動産賃貸で法人化し2024年初から民泊経営を本格スタート。最初の2戸とも初月売100万超。
2025年3月時点で自社所有の民泊を6室、管理物件を6室運営しています。
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フランチャイズ方式のホテル経営の仕組み

ホテルのフランチャイズ経営とは、ブランドの看板や運営ノウハウを活用して運営する仕組みです。まずは、ホテルのフランチャイズの基本的な仕組みを見ていきましょう。
フランチャイザー(本部)と加盟店の役割
ホテルのフランチャイズ経営では、本部はブランドの管理や集客、加盟店は日々のホテル運営を担います。役割を分けることで、それぞれが得意分野に集中できるのが特徴です。
例えば、本部では全国向けの宣伝や予約サイトの運営、経営面のサポートを行います。一方、加盟店はスタッフの採用や接客、清掃など、現場での運営業務を担当します。
ホテルフランチャイズの契約形態
ホテルフランチャイズの契約形態は、大きく「新築型」と「改装型」の2種類に分けられます。
新築型は、本部のブランド基準に沿ってゼロからホテルを建設する方式です。初期投資は大きくなりますが、ブランドコンセプトに適した設計や設備を導入しやすく、統一感のあるホテル運営を目指せます。
一方、改装型は既存の建物を活用してホテルとして開業する方式です。建設費を抑えやすく、比較的短期間で開業できる点が特徴です。
それぞれ必要な投資額や開業までの期間が異なるため、予算や事業計画、ロイヤリティを含めた収支計画を踏まえて、自社に適した契約形態を選ぶことが大切です。
ホテルのフランチャイズ経営にかかる費用

フランチャイズ経営では、加盟金や設備投資などの初期費用に加え、ロイヤリティやシステム利用料などのランニングコストが発生します。費用はブランドや契約内容によって異なるため、事前に把握しておくことが大切です。
ここでは、主な費用の内訳を見ていきましょう。
開業にかかる初期費用
初期費用は、本部のブランドや運営システムを利用するために必要な費用です。
主な内訳は以下の通りです。
- 加盟金:ブランド名やロゴを使用するための費用
- システム導入費:本部の予約システムや顧客管理システムの導入費用
- 研修費:スタッフ研修や運営指導にかかる費用
- 建物・設備費:ホテルの新築や改装、設備導入にかかる費用
初期費用の総額はブランドや物件規模によって大きく異なるため、事前に十分な資金計画を立てることが重要です。一般的に、有名なホテルチェーンほど高額になる傾向があります。
毎月かかるランニングコスト
ブランドや本部のサポートを継続して利用するために費用がかかります。主な内訳は以下の通りです。
- ロイヤリティ:売上の一定割合や定額で本部へ支払う費用
- 広告宣伝費:本部が実施する広告・プロモーションの分担金
- システム利用料:予約管理システムなどの利用料
- 運営費:人件費、光熱費、清掃費など日々のホテル運営にかかる費用
ランニングコストは収益性に直結するため、契約前に費用項目や負担割合を確認しておきましょう。
フランチャイズ形式でホテルを経営するメリット5つ

ホテル経営の未経験者でも、フランチャイズに加盟することでリスクを抑えて安定したスタートを切ることができます。主なメリットは以下の5つです。
- ブランドの知名度を活かして集客しやすい
- 運営ノウハウを活用できる
- 備品や設備を安く調達できる
- 金融機関からの融資を受けやすい
- システム化により効率的に運営できる
詳しく見ていきましょう。
1. ブランドの知名度を活かして集客しやすい
有名ブランドの看板を活用できるため、開業直後から一定の集客が期待できます。独自にゼロから認知を広げる必要がなく、集客の負担を軽減しやすい点がメリットです。
本部が運営する予約サイトや会員制度も利用できるため、ブランドの既存客や多くの宿泊客を最初から呼び込むことができます。
2. 運営ノウハウを活用できる
フロント業務や接客、清掃からスタッフ教育など、本部が長年培ってきたマニュアルをそのまま利用できます。
開業前には研修制度があり、経験が浅くても効率的なホテル運営が可能です。トラブルが起きた際も、過去のデータに基づいた解決策が用意されているため安心です。
3. 備品や設備を安く調達できる
チェーン全体の仕入れネットワークを利用できるため、質の良いものを安く手に入れることができます。客室のアメニティやリネン、消耗品などを大量一括仕入れの価格で調達できるため、毎月の運営コストを大幅に削れます。
本部指定のルートを使うことで、開業時の内装や建材のコストを抑えやすい点も魅力です。
4. 金融機関からの融資を受けやすい

知名度のあるブランドに加盟することで、銀行からの信頼性を評価されやすいのもメリットです。
本部の実績や収支モデルを事業計画に活用できるため、金融機関へ説明しやすい点も特徴です。資金調達を進めやすくなり、開業準備をスムーズに進められます。
5. システム化により効率的に運営できる
大手チェーンでは、運営効率を高めるシステムや仕組みが整備されています。
セルフチェックインの端末やスマートキーを活用することで、少ないスタッフでもスムーズな運営が可能です。また、需要に応じて客室料金を調整するシステムを導入できる場合もあり、業務の効率化につながります。
フランチャイズ方式でホテルを経営するデメリット3つ

知名度やノウハウを得られる一方で、フランチャイズ特有のコストやルールによる制約もあります。事前にチェックしておくべき主なデメリットは以下の3つです。
- ロイヤリティや固定費が発生する
- 経営の自由度が制限される
- 不祥事によるブランドイメージの影響を受けやすい
1. ロイヤリティや固定費が発生する
フランチャイズに加盟すると、ロイヤリティやシステム利用料などを支払う必要があります。
ロイヤリティの仕組みは、売上の数パーセントを支払う形式や、毎月定額を支払う形式などさまざまです。売上が落ち込む時期でも費用負担は発生するため、利益を圧迫する可能性もあります。
2. 経営の自由度が制限される
ブランドイメージを守るため、独自のアイデアや好みを経営に反映しにくい点もデメリットです。
客室デザインやアメニティ、サービス内容などは、本部のルールやマニュアルに従うのが一般的です。地域にあわせた独自サービスやオリジナリティのあるホテルづくりを目指す人は、フランチャイズ方式の運営は不向きでしょう。
3. 不祥事によるブランドイメージの影響を受けやすい
フランチャイズでは、ブランド全体の評判が集客に影響することがあります。他店舗でトラブルや不祥事が発生すると、自店に問題がなくても利用者の印象が悪くなり、予約や集客に影響が及びます。
自店だけでは対応できないリスクがある点は、フランチャイズ経営のデメリットのひとつです。
フランチャイズ方式を導入しているホテルの事例
フランチャイズ方式を導入しているホテルは多くあります。代表的な例として、以下のようなブランドが挙げられます。
- アパホテル(ビジネスホテル)
- 相鉄ホテルズ(パートナーホテル)
- スーパーホテル(LOHASビジネスホテル)
- OYADOYA(一棟貸し・民泊型)
それぞれの事例を紹介します。
アパホテル(大規模・ビジネスホテル)

全国に多数のホテルを展開する国内有数のビジネスホテルチェーンです。
駅近の立地や独自の予約システムを強みとしており、高いブランド認知度を誇ります。フランチャイズ加盟店向けのサポート体制も整備されており、ブランド力を活かしたホテル経営を目指せます。
相鉄ホテルズ(中規模〜大規模・パートナーホテル)

「相鉄フレッサイン」などを展開するホテルチェーンで、既存ホテル向けのパートナーホテル制度を設けています。
加盟ホテルは会員プログラムや予約システムを活用できるほか、本部による営業支援や販促サポートを受けられます。ブランド力と集客基盤を活かしながら、ホテルの売上向上を目指せる点が特徴です。
スーパーホテル(中規模・LOHASビジネスホテル)

「Natural, Organic, Smart」をコンセプトに展開するビジネスホテルチェーンです。
天然温泉や健康朝食など、快適な滞在を重視したサービスを特徴としています。フランチャイズ展開に加え、ホテル運営を担う「ベンチャー支配人」制度も設けており、未経験者向けのサポート体制が充実しています。
OYADOYA(一棟貸し・民泊型)

「子どもが思い切り遊べる宿」をコンセプトに展開するホテルフランチャイズです。
地方の築古空き家や一軒家を、子連れファミリーに特化した施設へとフルリノベーションして運営します。物件選定から許認可取得、開業後の運営、SNSを用いた集客まで本部が幅広くサポート。
予約管理やゲスト対応などの運営業務も任せられるため、オーナー自身の負担を抑えながら運営できます。本業を続けながら宿泊事業に挑戦したい方にも適したモデルです。
土地と建物を購入して運営する仕組みのため、毎月の安定した収益を得ながら、長期的な不動産資産を築ける点も特徴です。
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フランチャイズ以外のホテル経営方式を比較

ホテルの経営方式には、フランチャイズ方式のほかにも所有直営方式、リース方式、管理運営受託(MC)方式があります。
| 経営方式 | 所有・経営 | 実際の運営 | 特徴 | 代表例 |
|---|---|---|---|---|
| フランチャイズ | オーナー | オーナー | ブランドやノウハウを活用して運営する | アパホテル、OYADOYA |
| 所有直営 | ホテル会社 | ホテル会社 | 所有から運営まで自社で一貫して行う | 帝国ホテルなど |
| リース | オーナー | ホテル会社 | 建物を賃貸し、固定賃料を得る | 東横イン、ルートインなど |
| 管理運営受託(MC) | オーナー | ホテル会社 | 運営を専門会社へ委託する | 星野リゾート、リッツ・カールトンなど |
1. フランチャイズ方式
ブランドや運営ノウハウを本部から提供してもらい、オーナー自身がホテルを経営・運営する方式です。ブランド力や集客支援を活用できる一方で、ロイヤリティの支払いや本部のルールに従う必要があります。
2. 所有直営方式
ホテル会社が土地や建物を所有し、経営から運営までを自社で一貫して行う方式です。サービスやブランド戦略の自由度が高い一方、多額の投資資金が必要になります。
3. リース方式
建物オーナーがホテル会社へ物件を賃貸し、ホテル会社が運営を行う方式です。オーナーはホテル運営に関与せず、賃料収入を得ることができます。
4. 管理運営受託方式(MC方式)
ホテルの所有者が経営責任を負いながら、運営業務を専門会社へ委託する方式です。専門的な運営ノウハウを活用できるため、大規模ホテルで採用されることが多くあります。
それぞれ所有者と運営者の関係や収益構造が異なるため、自身の目的や投資方針にあわせて選ぶことが大切です。
ホテルのフランチャイズ経営を始める5つのステップ

フランチャイズ方式のホテル開業にいたるまでの主なステップは以下の通りです。
まずは各社の資料請求や説明会に参加し、複数ブランドを比較検討。
加盟審査を受けると同時に契約条件を確認。
市場調査や競合分析を行い、収益予測を含めた事業計画を作成。
物件契約後、工事や改装を進めながら、運営スタッフの採用・研修。
試験運営でオペレーションを確認し、改善後に正式オープン。
本部とともに段階を踏みながら進めることで、未経験でもスムーズにホテル経営を始められます。
フランチャイズ方式のホテル経営を成功させるポイント

ホテルのフランチャイズ経営は、本部の強力なブランド力や運営ノウハウを活用できるため、未経験からでも参入しやすい点が特徴です。
一方で、最終的な成果はオーナー自身の準備や判断に大きく左右されます。長期的な安定収益と事業成長を実現するために、重要な3つのポイントを押さえておきましょう。
利益率を綿密にシミュレーションしてから始める
開業時の初期費用だけでなく、ロイヤリティや人件費、清掃費、光熱費などのランニングコストを含めて収支を試算しましょう。
実質利回りやキャッシュフローを現実的に見積もり、無理のない資金計画を立てることが重要です。収支を正確に把握することで、安定した経営につながります。
ターゲット需要を見極めて立地・物件を選ぶ
ビジネス客や観光客、ファミリー層など、想定するターゲットと立地の特性が合っているかを検証しましょう。
アクセスや周辺環境、建物の条件から収益性を見極めることがポイントです。需要に合った立地選定が、長期的な集客の安定につながります。
満足度の高いサービスを提供する
高い稼働率を維持するには、リピーターの獲得や高い評価の口コミが欠かせません。
清掃や接客の品質を保つのはもちろん、他のホテルチェーンとは異なるブランドの価値や高いサービスを維持することが大切です。ブランドの強みを生かしつつ、顧客満足度をあげることで、収益も安定します。
まとめ

ホテルのフランチャイズ経営は、知名度や本部のサポートを活かして安定したスタートを切れるのが大きな魅力です。成功のためには、収支の見通しを立てながら各ブランドの特徴や経営方式を比較することが大切です。
運営負担を抑えながら始めたい方は、物件選定から運営まで幅広いサポートを受けられるOYADOYAのフランチャイズモデルもおすすめです。ホテルフランチャイズの仕組みを理解し、自分に合ったホテルブランドを選びましょう。
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