民泊は儲からない?知らないと損をする9つの戦略を現役オーナーが解説

インバウンド需要の回復により民泊への関心が高まる一方で、「民泊は儲からない」とも言われています。競合の増加や180日ルールといった制約もあり、思うように利益が出ないケースも少なくありません。
しかし、赤字に陥る要因を押さえて、適切な戦略を立てることで収益化は十分に狙えます。
本記事では、数多くの民泊物件を手がけ、黒字化へ導いてきた現役オーナーの視点から、その具体的な戦略を解説します。

この記事の監修者:
吉岡良太
株式会社Break 代表取締役
不動産賃貸で法人化し2024年初から民泊経営を本格スタート。最初の2戸とも初月売100万超。
2025年3月時点で自社所有の民泊を6室、管理物件を6室運営しています。
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「民泊は儲からない」と言われる3つの理由

現在、民泊経営は「儲からない」と言われることが増えています。その主な理由として、以下の3つが挙げられます。
- 競合の増加による価格競争の激化
- 年間の営業日数が制限される「180日ルール」
- 経費や維持費による利益圧迫
失敗を避けるためにも、これら3つのポイントを順に確認していきましょう。
競合の増加による価格競争の激化

出典:国土交通省 民泊制度ポータルサイト「住宅宿泊事業届出住宅数推移」
<住宅宿泊事業法の届出状況>
住宅宿泊事業法に基づく届出及び登録の状況(令和8年3月13日時点)
- 住宅宿泊事業の届出件数は61,605件、うち事業廃止件数が22,030件
※ 平成30年6月15日時点における住宅宿泊事業の届出件数は2,210件 - 住宅宿泊管理業の登録件数は4,095件
- 住宅宿泊仲介業の登録件数は60件
民泊が儲からないと言われる理由のひとつに、参入者の増加による価格競争の激化があります。
令和8年3月時点での届出数は約6.1万件に達しており、これは平成30年時点と比較して約28倍に増加しています。その結果、条件の近い物件同士で宿泊単価を下げる動きが一部で見られます。
また、市場の変化に対応できず廃業する事業者も約2.2万件にのぼります。単に空き部屋を貸すだけでは収益を出しにくいのが現状です。
さらに、年間の営業日数が制限される「180日ルール」も収益性に影響を与える要因となっています。
年間の営業日数が制限される「180日ルール」
住宅宿泊事業法(民泊新法)の「180日ルール」により、どれほど需要があっても一年の約半分は営業できません。
営業日数は「毎年4月1日正午〜翌年4月1日正午」の間で180日以内と定められています。
例えば、桜シーズンから夏頃にかけて180日を使い切ってしまうと、その後の紅葉シーズンや年末年始といった繁忙期に営業できず、収益の機会を逃すことになります。
さらに、営業をしない期間も家賃や光熱費などの固定費は払わなければなりません。
限られた180日間でいかに効率よく収益を確保するかが重要になります。
経費や維持費による利益圧迫
運営にかかる経費や維持費が予想以上にかさむ点も理由に挙げられます。
予約サイト(OTA)への手数料や清掃費、消耗品費といった変動費に加え、火災保険料や各種税金など、維持するだけでもさまざまなコストがかかります。
そのため、一見売上が大きく見えても、これらの費用を差し引いた後の「手残り」が想定を下回るケースも少なくありません。
収支を把握しないまま運営を続けてしまうと、気づいたときには収益が出ていない、という事態にもなりかねません。
民泊運営にかかる費用については、以下の記事を参考にしてください。
>>民泊運営の費用はいくら?初期費用・運営費用、コスト削減のコツを現役オーナーが解説!
民泊の清掃にかかる費用は、以下の記事で詳しく解説しています。
>>民泊清掃の相場は?サービス内容と失敗しない業者の選び方を現役オーナーが徹底解説
民泊で儲からない人に共通する5つの失敗パターン

民泊経営で赤字に陥る人には、以下のような共通点があります。
- 初期費用・運営コストをかけすぎている
- 予約サイト(OTA)に依存しすぎている
- 差別化できていない「個性のない物件」
- ゴミや騒音など「近所トラブル」の対策不足
- 甘すぎる収支シミュレーション
需要があるからといって、無計画に参入しても利益は残りません。失敗するオーナーが陥りやすい5つのパターンを詳しく見ていきましょう。
初期費用・運営コストをかけすぎている
コストのかけすぎは、経営を苦しくする大きな原因の一つです。近年は建設・改装費の上昇や、清掃・人件費の高騰が続いており、初期投資を回収するまでに思っていたより時間がかかるケースが増えています。
また、宿泊の需要には季節による波があるため、支出を固定しすぎると閑散期に赤字になりやすくなります。
「高単価・高稼働・効率的な運営」のバランスを意識しながら、支出を見直していくことが重要です。
予約サイト(OTA)に依存しすぎている
AirbnbなどのOTA(予約サイト)だけに集客を頼り切ってしまうことも、よくある失敗パターン。
アルゴリズムの変更や競合の増加で表示順位が下がったり、突然アカウントが停止されたりすると、一気に予約が途絶えてしまうリスクがあります。手数料も積み重なれば、大きな負担になっていきます。
安定した収益を目指すには、リピーターを増やす工夫や、SNS・公式HPを活用した「直接予約」の仕組み作りを進めることが大切です。
民泊のホームページの制作ポイントは、以下の記事を参考にしてください。
>>Airbnb停止でも安心!民泊ホームページを持つべき5つのメリットと制作ポイント
差別化できていない「個性のない物件」

「どこにでもある普通の部屋」では、価格競争に巻き込まれてしまい、なかなか収益が上がりません。
宿泊施設が増え続けるいま、ゲストは「その場所でしか味わえない体験」を求めて、宿を選ぶようになっています。
内装がシンプルすぎて写真映えしなかったり、周辺の競合と似たような家具を置いているだけでは、なかなか選んでもらえないのが現実です。
その物件だけのコンセプトや魅力を丁寧に設計することが、選ばれ続けるためのポイントです。
ゴミや騒音など「近所トラブル」の対策不足
近隣住民とのトラブルを放置すると、最悪の場合、営業停止に追い込まれることもあります。
民泊は地域の方々との共存があってこそ成り立つものです。騒音やゴミ出しのマナー違反は、行政からの指導や近隣からの強い反発につながりやすいため、注意が必要です。
特に住宅街での運営では、ゲストへの事前の案内やトラブル発生時の迅速な対応が欠かせません。
「貸したら終わり」という気持ちでいると、ビジネスを続けること自体が難しくなってしまいます。
民泊のトラブルについては、以下の記事を参考にしてください。
>>民泊のトラブル事例と対処法まとめ|よくある苦情や相談先を紹介
甘すぎる収支シミュレーション
経営がうまくいかない人は、収支予測の立て方が楽観的すぎる傾向にあります。
例えば、稼働率を通年で高く見積もりすぎたり、突発的な修繕費や光熱費の高騰、税金の支払いを想定に含めていなかったりするケースです。
想定外の支出が発生した際に資金繰りがショートしてしまうようでは、安定した経営は望めません。最悪のケースも想定したシミュレーションを行うことが、黒字化への鍵となります。
「民泊は儲からない」を打破する9つの戦略

民泊経営を黒字化するためには、戦略的な運営が欠かせません。収益につながるポイントを押さえながら取り組むことが重要です。
例えば、以下のような戦略が挙げられます。
- 高収益が見込める物件を見極める
- 高評価レビューを獲得する
- ダイナミックプライシングを導入する
- 自主管理でコストを最適化する
- コンセプト設計で差別化しリピーターを増やす
- ブランディングを構築する
- SNS・公式HPで直接予約を増やす
- 民泊ができない時期は「マンスリー」運用で収益化する
- 旅館業免許を取得して365日運営する
ここからは、民泊経営で勝ち残るための9つの戦略について詳しく解説していきます。
高収益が見込める物件を見極める
民泊経営は、物件選びの段階で結果が大きく変わります。集客力の高いエリアであることはもちろん、特定のターゲットに適した物件を選ぶことが、高い宿泊単価を保つうえで重要です。
例えば、大人数のグループ旅行に対応できる広めの戸建てや、観光スポットに近い立地に絞ることで、価格競争に巻き込まれにくくなります。
「どんなゲストに利用してほしいか」を明確にして物件を選ぶとよいでしょう。
高評価レビューを獲得する
民泊運営では、高評価のレビューが集客に大きく影響します。予約サイトではレビューの内容や数が検索順位に反映されるため、評価が高いほど広告に頼らず予約が入りやすくなります。
そのため、日々の運営の積み重ねが重要です。清掃を徹底して清潔な状態を保つことや、丁寧でスムーズなメッセージ対応、分かりやすいウェルカムガイドの用意などが、自然と高い評価につながります。
ダイナミックプライシングを導入する
収益を高めるためには、需要に合せて宿泊料金を調整する「ダイナミックプライシング」の導入を検討しましょう。
繁忙期は価格を上げ、閑散期は予約を優先するなど、状況に応じて柔軟に調整することで、機会損失を抑えやすくなります。
感覚だけに頼るのではなく、データをもとに判断していくことが、安定した収益につながります。
自主管理でコストを最適化する

利益率を高めるには、無理のない範囲で自分たちで管理する「自主管理」を取り入れることもポイントです。
管理代行会社に依頼すると、売上の20%前後の手数料がかかることもあります。しかし、工夫しながら自分たちで運営すれば、その分のコスト削減につながります。
例えば、清掃を信頼できる近隣の個人に委託したり、スマートロックを活用してセルフチェックインを導入したりすることで、手間を増やさずコストを抑えることが可能です。
コンセプト設計で差別化しリピーターを増やす
付加価値のあるコンセプト設計も、安定した運営には欠かせません。「ここにしかない体験」を用意することで、リピーターの獲得や宿泊単価のアップが期待できます。
単なる宿泊にとどまらず、古民家での囲炉裏体験や地域文化に触れるワークショップなど、ストーリー性のある滞在を取り入れ、選ばれる理由が明確にしていきましょう。
ゲストが「また来たい」と感じるような価値を積み重ねていくことが、長く選ばれる宿づくりのポイントです。
ブランディングを構築する
物件のブランド価値を高めることは、中長期で安定した運営を目指すうえで欠かせない戦略です。一貫したメッセージや世界観を伝えることで、物件名での直接検索が増え、流行に左右されにくい集客が期待できます。
例えば、ロゴの作成やインテリアの統一、サービスの基準を明確にすることで、ゲストの信頼や期待感が高まります。
「価格の安さ」ではなく「この宿だから選びたい」と思ってもらえる宿を目指しましょう。
SNS・公式HPで直接予約を増やす

予約サイト(OTA)への依存を減らし、自社ルートでの予約を増やすことは、利益率を高めるうえで重要なポイントです。
例えば、InstagramなどのSNSで物件の魅力を発信し、公式HPへ誘導することで、手数料を抑えながら予約を獲得できます。
また、継続的な発信はファンづくりにも役立ち、リピーターと直接やり取りできる機会が増えるのもメリットです。こうした導線を整えることで、収益の安定化にもつながります。
民泊ができない時期は「マンスリー」運用で収益化する
180日ルールによって営業できない期間を「マンスリーマンション」として活用する方法も有効です。
出張や仮住まいなど、中長期滞在のニーズに対応することで、空室期間の固定費負担を抑えられます。
二つの運用を使い分けることで、通年の黒字を実現しやすいでしょう。
旅館業免許を取得して365日運営する
旅館業の許可を取得し、通年での営業を目指す方法もあります。用途変更などのハードルはあるものの、180日の制限がなくなることで稼働日数の制約が減り、収益をあげることができます。
特に、高い稼働が見込まれる都市部や観光地では、有力な選択肢と言えるでしょう。法的要件をクリアしたうえで宿泊業として運営すれば、より安定した事業運営が可能になります。
民泊から旅館業への転換については、以下の記事を参考にしてください。
>>旅館業の用途変更とは?民泊からの転換で必要となるケースや手続き、注意点を現役オーナーが解説
「儲かる民泊」の事例と収益シミュレーション
民泊で安定して利益を出すためには、成功事例から学ぶことが近道です。
ここでは、築古戸建てやテナントを再生し、家賃収入の数倍〜10倍の売上を達成した4つの実例を紹介します。
実際のシミュレーションを参考に、収益化のイメージを具体的につかんでいきましょう。
【名古屋市北区】築古戸建てをフルリノベーションし民泊運用へ!運用戦略も公開【Break1号物件】


本物件は、築古戸建てをフルリノベーションし、収益を賃貸想定の約6倍まで高めた事例です。当初は月7万円程度を見込んでいた収益が、民泊として活用することで約45万円まで伸びました。
ポイントとなったのは、「駅徒歩30分」という一見不利に見える立地を活かした戦略です。ターゲットをレンタカー利用が前提の大人数グループに絞り、8名でもゆとりを感じられる広いリビングを用意しました。
その結果、立地の弱点を補うだけでなく、それ以上の魅力として受け入れられ、高単価と安定した稼働につながっています。
築古物件であっても、「大人数対応×質の高いリフォーム」といった明確な強みを打ち出すことで、郊外でも十分に収益化を狙えることが分かる事例です。

【名古屋市北区】フルリノベーションで民泊運営!地域との共存を目指す物件【Break2号物件】


本物件は、近隣対策と設備面の見直しを丁寧に行うことで、通常家賃7万円の物件から月間売上50万円を達成した事例です。自己所有の築古戸建てを、最大9名まで宿泊できる民泊へとリノベーションしています。
ポイントは、住宅密集地ならではの課題に事前に対応している点です。騒音トラブルを防ぐために近隣への挨拶や問い合わせ窓口の設置を行い、あわせてオール電化のアンペア増設工事を実施するなど、設備面でもトラブルを起こしにくい環境を整えました。
さらに、和室の雰囲気を活かしつつ、ゆとりのあるリビングを設けることで、大人数の外国人観光客にも選ばれやすい空間に仕上げています。
さまざまな配慮の積み重ねが、安定した運営につながっている事例です。

【愛知県瀬戸市】戸建てを子連れ向けの民泊転用した事例【Break3号物件】


本物件は、地方の築古戸建てを特定の観光需要に合わせて設計することで、通常家賃8万円に対し、月間売上80万円を達成した事例です。
近隣のジブリパーク需要に着目し、世界観を意識したコンセプトづくりを徹底しました。子ども向けの遊具を設置したり、親がくつろぎながら見守れる間取りに整えたりと、ファミリー層が求める体験を具体的に形にしています。
その結果、比較的高めの価格帯でも満足度の高い滞在が評価され、SNSでの発信やレビュー評価にもつながりました。
地方の物件であっても、ターゲットを明確にし、コンセプトを丁寧に設計することで、幅広いエリアから集客が見込めます。
【岐阜県岐阜市】マンション1階の飲食テナントをフルリノベーション!テナント型民泊の事例【Break6号物件】


本物件は、長期間借り手がつかなかったマンション1階の飲食テナントを再生し、通常家賃5万円から月間売上30万円へと引き上げた事例です。
飲食店ならではのバーカウンターをあえて残した空間づくりがポイントです。宿泊に必要なシャワーブースを新設しつつ、もともとの特徴を活かすことで、岐阜駅周辺では珍しい「大人数で集まれる拠点」としての価値を持たせました。
居住用ではないテナント物件でも、設備を整えながら既存の強みを活かしたコンセプトを設計することで、収益性の高い宿泊施設として活用できます。

まとめ

民泊経営は、戦略次第で収益が大きく変わる事業です。競合の増加や制度の制約がある中でも、ポイントを押さえれば収益化は十分に目指せます。
築古物件や立地に不安がある場合でも、ターゲット設定やコンセプト設計によって価値を高めることが可能です。
「自分の物件で収益化できるのか」とお悩みの方は、Breakまでお気軽にご相談ください。実体験に基づいた視点で、運営をサポートします。
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